MY RULE
一日のはじまり。
マイルールのうしろに流れる祖母との暖かい時間。
ルーティーン・ジンクス・スイッチの全てに当てはまってきますが、家を出る直前に愛用の香水を身につけて、アップテンポな音楽を再生してから玄関の扉を開きます。
祖母が香水好きな方で、いつも上品で優しい香りを身に纏っていました。
香水の背景にある物語や言い伝えのようなお話をしてくれたことも、大好きな時間でした。
私もその影響で、流行り物ではなく自分のなりたいイメージの香りを纏いたいと思い、高校生の時に緊張しながら香水店へ行き、相談しながら店員さんが親身になって選んでくれた紅茶ベースの香りを購入したことが、今でも良い思い出です。
初めて選んだ香りを纏ったとき、なりたい自分に一歩近づくような、少し背伸びをした自分になれる感覚が新鮮でした。
それ以来、何かの節目や、こうなりたいという自分の未来像が変わってきたときに、新しい香水を選びに行っています。
PERFUME
今使用している香水は、30代の自分への誕生日プレゼントとして迎えました。
お店でこの香りに出会った時に、トップノートでは爽やかながらに温かみのある印象から、徐々にミドルノートでオリエンタルな落ち着く香りとなるこの香水に、天真爛漫な中にも品性と芯のある大人の女性へ変わっていくようなイメージが湧きました。
30代はこの香りのように、今まで築いてきた自分に説得力や信頼感を感じてもらえるようになりたいと願って選択しました。
まだまだそんな自分に到達できている実感はありませんが、少しずつでもこの香りが似合う女性になれるように、毎日願掛けのように香水を身につけています。
もう一つの習慣のアップテンポな曲は、その日1日のオープニングのような感覚で再生しています。
爽快なリズム感がある曲を選んで、まったりオフモードから自分のテンションギアを上げて、一気に戦闘モードに入っていくような感覚です。笑
お気に入りの香りを身につけて、爽快なリズムで目を覚まして、今日も一日頑張りましょう!という感じですね。
この二つの行動が、私のリズムを作る朝のルーティンです。
HIT ITEM
Lalunaは、もともとプアアリの太陽と月それぞれモチーフが人気だったこともあり、改めてモチーフの意味を調査していた時、太陽と月が組み合わさっているタトゥーの写真を目にしたのがきっかけでした。
別々な二つが一つになると、どんな意味が生まれるのかな?とリサーチを深めていった際に「太陽と月はどちらもこの世になくてはならない、お互いが掛け替えのない存在である。」という言葉に辿り着きました。
この言葉から、長年連れ添ったパートナーが感謝の気持ちを伝える為に贈り合う姿が浮かんできました。
「あなたはかけがえのない存在です」と、なかなか言葉で伝えるには照れくさかったり、うまく言葉に出来なかったり、言葉では伝えきれない想いって沢山あると思います。
でも、贈り物自体がそういった意味を持っていて、それを選んで相手に渡すという行動でこそ伝わる気持ちってあると思っているので、そんなシチュエーションにピッタリだと、頭の中で綺麗に繋がっていったのをよく覚えています。
モチーフのデザイン自体も性別・年齢関係なく、広い世代の方に長く愛用してもらえるように、ペアでつけられるシンプルさを追求していきました。
Lalunaと同時期にセントクリストファーネックレスも考案しました。
こちらは、当時世間で注目度が高かったコインネックレスをプアアリにも増やしていきたいと思い、海外セレブたちが身につけていそうなコイン・スクエア系の商品開発を前提にリサーチしていました。
コインに描かれているモチーフ選定の際に、普通のよくあるような偉人の横顔のコインではなく、やはりここにも選んでくださる方達の想いや願いをのせていきたいと考え、色々なジャンルの伝記や物語をリサーチしては、心が動くかどうかを精査しました。
その中で辿り着いたのが、セントクリストファーでした。
セントクリストファーコインは、私が生まれる前の世代でサーファーや旅行者たちの間で大流行したものでした。
詳しくは、プアアリの商品紹介ページに記載してあるので、是非読んでいただきたいのですが、セントクリストファーには困難の直面を乗り越える力や、新天地に向かう際に自分を見失わず、信じた道を突き進む勇気を象徴する聖人で、それをお守り代わりに持つことが当時の人々の支えになっていたことが伝わってきました。
それは今の時代も同じで、私自身がこのモチーフをお守りに持ちたい・大切な人へ贈りたいと強く想えたことが、モチーフ選定の決断のきっかけでした。
HIT ITEM
デザイン面では、セントクリストファーの周りに額縁のようにプアアリの強みでもある彫り模様を施すことを絶対条件としていました。
様々なハワイアンジュエリーを見てきた中で、あくまで個人的な感想ではありますが、彫りの深さや密度・職人の技術力の高さから、プアアリの彫りが最も美しいと誇りに思っているので、寸法を決める際に彫り模様の美しさがしっかり表現できる限界の幅に設定しています。
彫り模様も、職人がアレンジしてくれたモチーフが絆や信頼を表すマイレの葉と、永遠に途切れることのない波を取り入れてくれて、自分自身への途切れない信頼や、贈り物の場合は贈り手が相手に対する信頼・絆が途切れないものという意味を持ち合わせたことで、新しく生まれ変わったセントクリストファーネックレスは、時代を超えて、また沢山の人達の最高のお守りになる確信に変わりました。
こうして様々な事柄の積み重ねで、自分自身を奮い立たせるお守りだったり、新しい環境に挑戦する大切な人へ応援している気持ちを伝えるアイテムとなってくれればという想いから、このセントクリストファーが完成しました。
実際に購入して下さったお客様から、就職で遠方へ旅立つ息子さんや、海外へ挑戦するパートナーへ贈る為に選んだという素敵なエピソードを添えて下さったメッセージや会話をスタッフから共有していただき、自分の企画したジュエリーがちゃんと誰かの想いを繋げる役に立てたんだという実感は、とてもとても光栄なことです。
この2商品は私にとっても思い入れがあり、願った通りの人たちの元へ届いていることが伝わってきて、企画デザインする者としての冥利に尽きます。
私自身、香水の選び方でもわかる通り、何か大切な物を選ぶときに背景の物語やそれを手に入れた後の自分がどうなっていくのかを想像できる物選びを大切にしています。
ジュエリーは約束をカタチにしたり、想いを伝えるアイテムだったり、100年先にも残り続け、人から人へと受け継がれるものでもあります。
なので、そのアイテムに語れる物語やお迎えする理由が明確であることを大切にしていきたいと思って、企画デザインをしています。
また、かなり難しい職人泣かせと言われる要望も、うちの制作スタッフ達は完璧に実現してくれる信頼感や、商品を魅力的に撮影してくれるスタッフ、WEBプロモーションや親身な接客で商品の物語を伝えてくれている店舗・ECスタッフ達の努力のおかげで、多くの方達に届けられていると思います。
私はプアアリを支える全スタッフ達への信頼とリスペクトがあるからこそ、思い描いた商品をカタチに出来てきたと実感しています。
WORK
プアアリの制作面では、お客様の希望のメッセージや証明となる金種・ブランドロゴを施す刻印を担当しています。
刻印を施す際に、読みやすい大きさや、配置バランスの調整、いつかサイズ直しが必要な時にメンテナンスがしやすい位置にすることなどに気を配っています。
商品の使用環境を考えて、商品ごとに刻印の彫りの深さは変えています。
例えば、人気商品でもあるベビーリング系は、親御さんがチェーンに通してネックレスとして身につける際に、チェーンとリングが擦れて大切なお子さんの誕生日や身長・体重の記録の刻印が消えてしまわないように、しっかり深く施すことや、ファッションジュエリー系の刻印では、入れやすい場所よりもデザインの邪魔にならない場所を選んでいます。
WORK
刻印は、制作工程の中では最後に当たる部分でもあり、オーダーして下さったお客様達の言葉を施すことで、お客様達だけの特別な物として完成する工程です。
日付やイニシャル、メッセージをジュエリーに刻んでおくことで、長い年月が経ったとき、プアアリでご依頼していただいた日の事や、当時の気持ちを思い出すスイッチのような役割になるのが、刻印の素敵なところだと思っています。
いつも沢山の刻印を打つ中で、プアアリを選んでくださっているお客様達の、温かく幸せで思いやりある言葉達や、忘れたくない日付や気持ちが一生残り続けるものになるように、責任をもって担当させていただいております。